『1 「頭部うつ熱」にご用心』
季節の健康ワンポイントレッスン
(2004年6月上方市民情報に掲載済)
頭部のうつ熱(オーバーヒート)は、これからの季節に多くなります。
都会の夏は緑が少ない上にヒートアイランド現象を引き起こすなど、人体にとって劣悪な環境にあります。この季節は強い日差しと高い気温で「頭部うつ熱」に拍車をかけて症状を悪化させるのです。それでは「頭部うつ熱」について説明します。
その原因は
1.長時間のパソコンや携帯電話使用による電磁波障害
2.過度の頭脳労働や眼の使用
3.長期間にわたる精神的ストレス、深い悩みや睡眠不足
4.頭部、頚部の障害や高血圧症
5.頭部、頚部への直射日光や高温環境
このように現代は頭部に過大なストレスを蓄える機会が多くなっています。
そのストレスのエネルギーが熱に変わり、頭部のうつ熱症状が増えているのです。ふつう頭部に過剰な熱がたまった場合は静脈が熱を奪い他へ運ぶ、頭頚部からの発汗や放熱、息を吐くときに鼻から熱を捨てるなど適正にコントロールされています。
ところが上のような理由が長期間つづき熱のコントロールが不調になると、中枢である頭に慢性的に熱をため込んでしまうのです。
次に「頭部うつ熱」の具体的な症状をあげましょう。
1.首筋から肩にかけての熱感をともなうコリ。(これは頭の熱を捨てるための放熱板の役割をしている筋肉がフル稼働して張っているためです。これをほぐすためにマッサージしても、頭のうつ熱は残っているので症状は改善しません。)
2.頭からの発汗が多い
3.寝汗をよくかく
4.頭のしんが重く頭痛がある
5.眼が疲れやすくショボショボする
6.額に脂汗をかきやすい
7.こめかみの奥の方が重い又は痛い
8.頭や首の熱感とぼんやり感
9.めまいをともなうフラフラ感など。
「頭部うつ熱」は軽度のうちは体温は平熱ですが、悪化すると発熱を伴うことがあります。それが原因で実際に高熱が何日も続いた症例もあります。これらの症状は当院で実際に診てきたものです。
このうつ熱状態を解消するためには、当然ながら真の原因を取り去る努力が必要です。
しかし、すぐに解決できない問題も多く、直接頭部の熱を取り去る方法は即効性がありとても効果的です。
その原理は簡単で頭部のうつ熱を、氷の融解熱(氷1グラムが解けると約80カロリーの熱を奪う)を利用して頭の熱を捨てるというものです。
家庭で行う場合は、必ず写真のように氷枕と氷のうを使ってください。症状が無くなるまで毎日行って下さい。
症状が消えてからも定期的に行うと予防になります。
冬場や体が冷えるという方は脚を暖めて行ってください。
注意点として何度説明しても理解してもらえないのが水枕のことです。
とにかく冷えれば良いと氷以外の物を使う方が多いのです。
たとえば冷却シートなどのシップ類では全くと言っていいほど効果がありません。
水以外の材料を使った蓄冷体では頭部の熱交換がうまくいかずに頭の熱を捨てるのに不向きです。
よく勘違いされることですがクーラーの風では頭の表面しか冷却できませんし、自律神経が変調しやすいという問題もあります。
このように頭の熱を効率よく捨てることが出来るのは氷水だけなのです。
2 「クエン酸で夏に勝つ!』
健康ワンポイントレッスン 2
(2004年7月上方市民情報に掲載済)
この時期、特に体に必要なもののひとつにクエン酸があります。
クエン酸は柑橘類などに含まれている有機酸で梅干しやレモンの主成分、とても飲みやすく刺激の少ないお酢です。しかし効果は酢酸(普通のお酢)の三倍というから馬鹿には出来ません。そして安価なのも魅力です。
ノーベル賞で有名なクエン酸サイクルはご存じの方も多いでしょう。
このクエン酸サイクルは細胞内のミトコンドリアで行われ、クエン酸などが循環しながらエネルギー(ATP)と水と二酸化炭素をつくり出すというものです。これが不完全燃焼を起こすと乳酸がゴミのように溜まり疲れのもとになります。
クエン酸を飲めば効率よくエネルギーをつくり体の細胞を完全燃焼させ、同時に疲労物質を減らすことが出来ます。
体力が消耗しやすい夏にクエン酸を飲むと、新陳代謝が活発になり疲れにくくなるのです。
私も30年間飲み続けてその効果を実証しています。
クエン酸だけを飲んでも、こんなに良いのですが、さらに美味しく、栄養もあり、夏ばて防止やダイエットにも使えるドリンクを制作しました。
飲まれた方から次のような効果が報告されています。
寝る前に飲むと朝の目覚めがスッキリ。
朝起きてすぐに飲むとやる気が出る。
食事の前に飲むと胃がスッキリする。
仕事や運動の後に飲むと疲れにくい。
ウォーキングや運動前に飲むとダイエット効果大。など
以下に作り方を紹介します。簡単に出来ますので一度お試し下さい。
(下の材料の中でクエン酸ともろみ酢は当院でも扱っています。)
健康ダイエットドリンク(発酵クエン酸もろみ酢の作り方)
材料
◇市販の黒麹もろみ酢900ml 1本(主成分はクエン酸、アミノ酸、ミネラル)
◇2リットルのペットボトル1本(空きビン)
◇天然黒砂糖または甜菜(てんさい)糖300グラム(ミネラルが豊富)
◇クエン酸(つかれず1袋80g)使用量1袋 初心者は半分から。
◇ミネラルウォーター
作り方
1.黒麹もろみ酢を空きビンに全部入れる。じょうごを使うと便利。
2.さらにクエン酸と好みにより梅酒50ml程度を入れる。
3.黒砂糖300グラムと適量のミネラルウォーターを手鍋に入れ弱火 で煮とかす。
4.完全に溶けて液体化した黒砂糖を空きビンに入れる。
5.残りをミネラルウォーターで埋める。ビンのふたを閉めてよくふる。
6.出来あがった原液を取り出し黒麹もろみ酢が入っていた空きビンに 約180mlリットル入れ、残りをミネラルウォーターで5倍に薄 める。
飲み方
これを冷蔵庫で冷やし頻繁に(1日6回以上が効果大)飲むようにする。1回量は50ml程度。たくさん飲んでも特に問題はない。
原液は発酵し続けるので冷暗所に保存し1ヶ月以内に使い切ること。
なお注意点として保存中の原液のふたを開ける際に吹き出すことがあるので注意。
◇原液に梅酒を適量100−200ml入れるとさらに美味しくなる。
3 「夏ばて対策法』
健康ワンポイントレッスン
(2004年8月上方市民情報に掲載済)
今回は無事に夏を乗り越えるためのポイントとして熱中症の予防法を、氷冷、水分補給、クーラーとのつきあい方の3点から簡単に説明します。
まず、晴れて気温が高い日の昼間は長時間外に出ないことです。
日光が道路を熱し、その熱と直射日光のサンドイッチで、歩行空間はかなりの高温になります。
そうすると空気が膨張して酸素不足になるので息苦しくなります。
こんな状態だと熱と酸素不足のダブルパンチでノックアウトされかねません。
対策として外出前や帰宅時には充分な水分をとること、また日傘や麦わら帽子など大きめで風通しの良い日よけ具も役に立ちます。
夏バテでダウン寸前という方は高気圧酸素カプセルや頭部冷却療法が即効性があり楽になります。
軽度の場合は涼しい部屋(クーラーの効いた部屋)で横になれば回復することもありますが、治療や予防には頭部の氷冷が欠かせません。
夜寝るときなどに氷枕の使用をおすすめします。
実際、熱中症で一番怖いのは中枢である脳がダメージをうけることなのです。
そして熱中症では頭や首筋にうつ熱します。普段から「うつ熱症」ぎみの方は、簡単に頭に熱をためる傾向があるので特に注意してください。その他、熱中症の症状には立ちくらみ、めまい感、頭痛、吐き気、失神、虚脱感などがあります。
ふつう気温が高くなると汗をかくことで体温を下げます。
汗が出るのを嫌って水分をとらない方や、下痢をした場合などは脱水症状を起こしやすくなります。
こんな時は自分が感じているより少し多めの水分補給が必要です。
また、とにかく水分をとればよいと、水や麦茶ばかり飲んでいる方も見かけますが、これだけでは不足です。
同時にビタミンCやミネラルなどの栄養補給も欠かせません。
これらが、なぜ必要かというと発汗時は水分だけではなくナトリウム、カリウムなどの電解質が流出するからです。
これらを補給してやらないと、熱けいれんやコムラガエリ、末梢循環不全、血圧降下などを起こします。
麦茶に少しミネラル豊富な天然塩を加えたり、スポーツドリンクや前回紹介したクエン酸もろみ酢などを補給するようにしてください。
つぎにクーラーとのつきあい方ですが、いまだにクーラーは体に悪いと避ける方がおられます。
一昔前の気温であれば、それも一理ありますが、最近の気温は過酷です。高温による体力の消耗や脱水症状を防ぐためにもクーラーが必要です。
また睡眠不足は熱中症の原因にもなりますので注意してください。
温度調節をやや高めの27−28℃ぐらいにしておけば、冷えすぎる心配もありません。
要は健康生活のためにクーラーを使いこなすことが大切だと思います。
いたずらに怖がるのではなく、どっぷりつかるのでもなく健康維持のために工夫して使ってください。
最後にひとこと、汗をかくのなら歩行が一番です。
健康のために歩くのなら早朝、夕方以降の比較的気温が低く酸素不足にならない時間帯に歩きましょう。
ただし、この時期は無理しすぎないようにしてください。
4 「夏の疲れ解消法』
健康ワンポイントレッスン
(2004年9月上方市民情報に掲載済)
暑い夏もようやく終わり、少し体が楽になったかなぁと思ったら出てくるのが夏の疲れです。
毎年ほっとした頃に出てくるのが特徴です。
そして9月になると些細なことから腰が痛くなったり、寝違いで首が回らなくなる、という方が増える傾向にあります。
これは暑い期間に熱中症と闘いながら、なんとか乗り切ってきた反動かもしれません。
当院では例年この時期、ご本人曰く原因のわからない腰背痛の方が多く来院されます。ついで多いのが同じく原因のわからない頚肩部の痛みの方です。
主な症状は関節や筋肉の張りや痛みです。痛むところに個人差はありますが、これらの原因は冷房病をはじめとした夏の疲れだと考えています。
判で押したように毎年同じ症状でこの時期だけ来院される方もいらっしゃいます。
では、これらの夏の疲れからくる諸症状対しての対策をアドバイスします。
まず自分で出来る方法としては入浴があげられます。
特に夏場シャワー中心という方は下半身の冷えが原因で腰痛が出たりします。
思い当たる方はゆっくりと少しぬるめのお風呂に入ってください。半身浴でもオーケーです。
多くのツボが集まっている足や足裏を温める足浴も効果があります。
入浴剤を使うとさらにグッドです。
つぎは水分補給についてです。水分のとりすぎに注意してください。
夏場は積極的に水分補給することは良いことですが、涼しくなってくると、それに合わせて減らしてやる必要があります。
勢いがついたままになっている方は心臓や腎臓の負担になるので注意して下さい。
また食生活では栄養のバランスに気をつけて、タンパク質やビタミンB群、クエン酸など体の回復を促進するものを充分にとってください。
そしてもう一点はおなじみのウォーキングです。暑い時期は熱中症のこともあり、どうしても歩行不足になりがちです。
しかし、そのままいくと慢性の運動不足になってしまいます。
この9月ぐらいから夏休みをしていた方も始動してください。
はじめは体が重いですが、何回かウォーキングすると楽になっていきます。
そんな自助努力はしんどいという方向けにはマッサージが有効です。
ふつのマッサージもそれなりに効きますが、足浴とセットのアロママッサージはお奨めです。
マッサージの効能に加え精油の薬効と植物油の栄養も加わり、とても楽になるからです。
その他の方法では、肩や背中のコリが中心の場合は吸玉治療が即効性があります。疲れて於血が溜まった体を活性化できるからです。
同じく酸欠気味の体で全身に疲れが溜まっていれば高気圧エアー療法が良いでしょう。
1.3気圧の高気圧で体の隅々まで細胞が正常化していきます。
そして多量の酸素をからだの中に入れてやれば楽になるのは想像できますよね。これも即効性がある方法です。
あとは針治療も全身の気の流れを調整することで元気が出ますので好きな方にはよいと思います。